外壁塗装にふさわしくない月は梅雨時期の6月です。
雨が降ると当然塗装はできませんし、湿度も高くなりやすいので塗料が乾きにくくなります。
だから、梅雨時期の6月は、外壁塗装にはふさわしくありません。
塗料を乾かすためには、気温と湿度の条件があります。
・気温が5度を超えている。
・湿度が85%未満。
塗料が乾かないと、
・塗膜の耐久性が悪くなって、何のために外壁塗装をしたのかわからい。
・塗料のつやがなくなって、外見上の見栄えが悪くなる。
気温においては日中に作業をすることを考えれば、寒冷地を除くほとんどの場所では5度を超えますので、1年中問題なく外壁塗装の工事ができます。
また湿度においても夏場において高くなるケースはありますが、雨でも降らない限り日中は作業中止基準以下になるでしょう。
ですから、1年中問題なく外壁塗装の工事ができます。
ですが、雨が降る梅雨時期の6月は外壁塗装に適していません。
雨が降ると、塗装を中止しなければならず、工事日程は延期されることになります。
気温5度以下で塗装してはいけない理由
気温が5度以下だと、シンナーや水などの溶剤が蒸発しにくく、塗料が固まるまでに時間がかかる。
塗料が固まるまでに時間がかかるので、塵埃がついたり、水滴がついたりしてしまうリスクが高くなる。
気温が5度以下だと、空気中に含んでおける水分の量が少なくなるので、結露が発生しやすくなります。
気温が5度以下で、塗装前の外壁や屋根が結露で濡れている状態では、塗装ができませんので、乾くのを待つしかなく、作業効率が悪くなります。
また、塗装後のまだ硬化が完全に済んでいない塗膜に結露が発生してしまう可能性が高く、塗膜が流れ、防錆効果が低下します。
塗料が流れなかったとしても、塗料に結露が発生してしまうと、結露が塗料にしみ込んで、もやがかかってしまったような、にじんだような感じなる「かぶり」という現象が起きます。
(気温が5℃以下だと外壁塗装ができない?気温と塗装の関係より)
湿度85%以上で塗装してはいけない理由
湿度が85%以上だと、シンナーや水などの溶剤が蒸発しにくく、塗料が固まるまでに時間がかかる。
塗料が固まるまでに時間がかかるので、塵埃がついたり、水滴がついたりしてしまうリスクが高くなる。
シンナーや水などの溶剤が蒸発していく時には気化熱で塗料の温度が下がる。
湿度が高いと、シンナーや水などの溶剤が蒸発していく際の気化熱で、塗料に結露が発生する可能性が高くなる。
塗料に結露が発生すると、結露が塗料にしみ込んで、もやがかかってしまったような、にじんだような感じなる。
この現象を「かぶり」という。
(湿度85%以上だと外壁塗装ができない?外壁塗装と湿度の関係より)
湿度85%以上の地域はどこ?湿度85%以上の月はいつ?
湿度85%って言われても、実感がわきませんよね。
太平洋側は夏が湿度が高く、冬は乾燥しますが、日本海側は逆に冬場が湿度が高く、夏の方が乾燥しています。
ですが、湿度が85%を超えてるのかどうかはわかりませんよね。
それで、東京と福井市の直近10年間の相対湿度の月平均値を調べてみました。
直近10年の東京の相対湿度の月平均値
1月 | 2月 | 3月 | 4月 | 5月 | 6月 | 7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 | |
2011 | 36 | 52 | 47 | 50 | 63 | 71 | 67 | 71 | 68 | 61 | 58 | 48 |
2012 | 43 | 49 | 59 | 63 | 65 | 73 | 75 | 69 | 73 | 65 | 58 | 52 |
2013 | 47 | 48 | 55 | 55 | 61 | 74 | 73 | 70 | 69 | 72 | 55 | 52 |
2014 | 45 | 52 | 52 | 56 | 62 | 75 | 74 | 74 | 68 | 67 | 63 | 55 |
2015 | 52 | 59 | 57 | 71 | 62 | 75 | 80 | 78 | 79 | 66 | 74 | 57 |
2016 | 55 | 56 | 61 | 67 | 66 | 75 | 80 | 78 | 86 | 72 | 71 | 59 |
2017 | 53 | 49 | 60 | 66 | 72 | 73 | 78 | 83 | 79 | 82 | 67 | 56 |
2018 | 54 | 56 | 65 | 66 | 71 | 80 | 77 | 77 | 86 | 74 | 72 | 61 |
2019 | 51 | 59 | 60 | 63 | 65 | 81 | 89 | 80 | 79 | 80 | 69 | 66 |
2020 | 65 | 55 | 65 | 66 | 75 | 82 | 89 | 76 | 83 | 75 | 65 | 61 |
(気象庁のデータベースで調査)
地球温暖化の影響でしょうか?
2019年と2020年の7月の平均湿度は89%で85%を超えています。
直近10年の福井市の相対湿度の月平均値
1月 | 2月 | 3月 | 4月 | 5月 | 6月 | 7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 | |
2011 | 88 | 77 | 76 | 65 | 70 | 75 | 74 | 76 | 76 | 77 | 82 | 86 |
2012 | 84 | 82 | 74 | 68 | 71 | 74 | 74 | 67 | 74 | 72 | 77 | 82 |
2013 | 83 | 79 | 63 | 66 | 64 | 74 | 73 | 73 | 76 | 77 | 78 | 81 |
2014 | 79 | 71 | 73 | 65 | 63 | 71 | 75 | 78 | 73 | 76 | 79 | 85 |
2015 | 83 | 80 | 72 | 70 | 60 | 74 | 75 | 76 | 81 | 74 | 82 | 82 |
2016 | 82 | 76 | 66 | 66 | 66 | 72 | 72 | 71 | 78 | 72 | 74 | 73 |
2017 | 71 | 71 | 64 | 66 | 66 | 71 | 76 | 76 | 78 | 82 | 81 | 85 |
2018 | 88 | 85 | 70 | 71 | 69 | 73 | 72 | 70 | 82 | 78 | 81 | 86 |
2019 | 83 | 78 | 72 | 70 | 60 | 76 | 79 | 76 | 75 | 82 | 76 | 81 |
2020 | 82 | 80 | 73 | 69 | 71 | 75 | 85 | 74 | 77 | 78 | 78 | 87 |
(気象庁のデータベースで調査)
福井市は冬場の湿度が高く、外壁塗装には不向きです。
塗料の乾燥時間
塗料の乾燥時間はメーカーが定めており、塗料ごとに異なります。
一般的に、外壁塗装では水性塗料が使用され、乾燥時間は4時間です。
ですが、この乾燥時間は、気候によって、長くなったり短くなったりします。
塗料は、気温が高いと乾きやすく、気温が低いと乾きにくいという性質があります。
また、気温が低いと、粘性が高くなるという性質があります。
したがって、気温の低い冬場に外壁塗装をした場合、塗料を厚く塗られることになります。
そして、塗料が厚いほど、乾燥に時間がかかります。
ですから、気温の低い冬場は、塗料の乾燥に時間がかかります。